”Night in Manhattan”-Lee Wiley-

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”Night in Manhattan”-Lee Wiley-

Columbia CL6169


私が生まれる10年前の音楽。
思い起こせば音楽でも映画でも自分が生まれる前のものばかり楽しんでいる不思議な子供だった。

粋なLPジャケットの中にはたっぷりとした余裕に溢れた音楽が記録されている。
可愛いイラストの彼女の上からハケットのコルネットが、右にはブシュキンのピアノの黒鍵が。こんな二人に音楽で口説かれたら女性はイチコロだろうな…そんな演奏をバックに歌うリー・ワイリーの歌心に私は痺れます。

当時のアメリカの豊かさ、1950年代のマンハッタンの夜がいかに楽しかったか、勝手に伝わってくる。


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸

 

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“GRAND ENCOUNTER”-John Lewis-

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“GRAND ENCOUNTER”-John Lewis-

POACIFIC JAZZ 1217


2°EAST/3°WEST 東から二人、西から3人の意。

私の大好きなLPジャケットベスト10の1枚。

野原なのか干し草なのか、読書を中断した少女がその上で私にほほ笑む。
このジャケットに包み込まれた音楽はすべての響きが溶け合い、聴く者にJAZZの素晴らしさを楽しさを教えてくれる。特にテナーサックスのBILL PERKINSが最高、ギターのJIM HALLが花を添えている。

このジャケットを見た時になぜか映画「7年目の浮気」の一場面を思い出していたのです。
主人公が<避暑地で自分の奥さんと友人が干し草の上でゴロゴロしている妄想>にヤキモキする場面。50年代のJAZZがとても好きですが、当時のアメリカ映画も大好きなんですよ。
この映画に出ているマリリン・モンローは最高&最強で10代でこの映画を観た私は「大人っていいよな〜」と思ったのです。
そんな楽しい場面や粋なセリフが満載なんですよ。もちろんこのLPもです。


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸

 

”Ray Bryant Trio”-Ray Bryant-

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”Ray Bryant Trio”-Ray Bryant-

Prestige 7098


19歳の時JAZZに詳しい仲間がいました。

彼から「今度いいアルバムが出るから買うといい」と教えられ手に入れたアルバム。
シンプルな構図のジャケットからもうすでに音楽が聴こえてきそうだ。
この場所はいずこであろうか、ベンチに腰かけている老人が悲しくも奇怪に佇む背景をバックに素敵なネクタイをしたブライアントがこちらを見ている。

「Golden Earrings」は、いつ聴いても何度聴いてもJAZZはいいと思わせてくれる。

余談だが同じ頃、この友人に勧められ千駄ヶ谷にある「Peter cat」なるカフェに出向いた時の事を思い出しました。

外から2階に上がると新宿のまだ出来たばかりの高層ビルが目に飛び込んできた。秋の夕暮れの橙色に染まる店内に、JBL 4530BKと、その上に載るHL-89ゴールドウイングがあった。漆黒の大型ボックスとハーツフィールドに搭載される黄金色のホーンにめまいがした。ウーハーは2205Bか?ドライバーはLE85か2420ではなかったか?375でなかったことは確かだ。

かかっていた音楽はアントニオ・カルロス・ジョビンの「WAVE」。
1970年代末のいい思い出として、今も鮮明に思い出せるのです。


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸

 

 

”A DAY IN THE LIFE”-Wes Montgomery-

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”A DAY IN THE LIFE”-Wes Montgomery-

SP-3001


嫌いな人にはおそらくこの世で一番汚いものに見えるかもしれない。

タバコを吸っちゃいけない年頃にこれを見て、すんなり「なんだこれカッコいい」と感じてしまったのが運のつきである。タバコを吸うようになって分かったが、灰皿はふつうこんなにカッコよくはならないのである。

オクターブ奏法はふつうあんなにカッコよくは弾けないのである。


ダイナミックオーディオ企画室・佐藤 泰地

“Tribute to haruomi hosono vinyl archives”-Various-

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“Tribute to haruomi hosono vinyl archives”-Various

RR12-88500~11


細野晴臣の原曲をレイ・ハラカミなどそれぞれ独自の音楽性をもった素晴らしい音楽家たちが編曲した7inch12枚組のアルバムです。

ジャケットの絵は、タム君ことウィスット・ポンニミットというタイの漫画家によるもの。

この人の漫画は全部おもしろい。かわいい絵なんだけど、時々『ぞくっ』っとするような寂しさを感じさせてくれます。入っている音楽もやっぱりそういう感じ。


ダイナミックオーディオ企画室・佐藤 泰地

“TENORMAN”-THE LAWRENCE MARABLE Quartet-

TM2

“TENORMAN”-THE LAWRENCE MARABLE Quartet-

JAZZ WEST JWLP-8


恍惚の表情でテナーサックスを吹くJames Clay。リーダーのLAWRENCE MARABLEはなぜかバックでピンボケだ(笑)

10枚ほどのアルバムをリリースして消えてしまったレーベルJAZZ WEST。
SONNY CLARKEの参加がJAZZファンの心をくすぐる。

LPの内容はといえば”田舎道の脇に咲いている可憐な花”とでもいいましょうか。
愛すべきアルバムで、特にB面3曲目の「LOVER MAN」が好きなんです。

ジャケット写真と「LOVER MAN」の演奏が見事に重なるように聴こえる。

そしてこれもまた、私の好きなJAZZ ジャケットベスト10の一枚であります。

※お気付きの方もいらっしゃるかもしれないが、今までの厚木紹介のジャケットは全て目をつぶったミュージシャンでまとめておりました。【目つぶり四部作】


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸

 

“Fats Navarro featured with the Tadd Dameron Quintet”-Fats Navarro-

FN2

“Fats Navarro featured with the Tadd Dameron Quintet”-Fats Navarro-

JAZZLAND JLP 50


かのハーマン・レナードによる撮影。

若き頃に新宿のJAZZ LP中古専門店であまりのジャケットのカッコ良さに内容も分からないまま店主に「これ下さい」と言ったことを思い出します。
ところが、喜び勇んで家に帰り、CA25Dを下して聴こえてきた自分の音はジャケットの素晴らしさとは遠くかけはなれたサウンドだった…。

五十を過ぎた今、ようやく心もオーディオ装置も鍛えられて、この遠い昔のサウンドに込められた圧倒的な音楽の凄みを再生、感じ取れるようになったもんです。

1950年、27歳の若さで亡くなってしました天才トランペッター。その演奏の記録はSP音源で僅かに残っています。「もう少しでも生きていたら・・・・」と考えさせられる演奏家の一人です。

漆黒をバックにJAZZのすべてが浮かび上がる。この雰囲気と彼のマウスピースから描き出されるサウンドを”再び音に”することは出来るだろうか?

…Fatsは天才だ…。


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸