”EAST COAST JAZZ / 8 ” –HAL MCKUSICK –

”EAST COAST JAZZ / 8 ” –HAL MCKUSICK –

Bethlehem BCP16


 

私の大好きなJAZZジャケットベスト10の1枚はグリーン色のジャケットが印象的で録音スタジオの現場を俯瞰で捉えている。
バート・ゴールドブラットはベツレヘムレーベルで数多くのジャケット写真とデザインを担当しており、その才能はLPジャケットから音楽が聴こえてきそうな作品を数多く作り出した。
10インチ盤のクリス・コナーのジャケットと共にLPでは一番好きな作品だ。

このジャケットを手にして中身の音楽を聴くと、LPジャケットとはとても大切で重要な音楽の一部であることをしみじみ感じ、ジャケットを手にして聴き惚れるのです。

ハルはマルチリードプレイヤーでこのアルバムでもアルトサックスとクラリネットを吹いている。そしてバックはギターのバリー・ガブリエルを軸としたトリオの布陣で
ドラムのオーシー・ジョンソンとベースのミルト・ヒントンは堅実な黒人スタジオミュージシャンで全体の雰囲気に密度感を与えている。

オリジナル曲もいいが、3曲のスタンダードナンバーが素敵でさらにこのアルバムの価値を高めていると思う。

さてAUDIO界ではどうも私は大音量派で知れているらしく、困ったことにはどんな曲でも大きな音で聴いていると思われている節があるのです。
確かに過去のマラソン試聴会でも耳を塞いでいたお客様が居たとか、私の自宅のサウンドを聴いた方が「激辛カレーを食べたみたいだ」なんてコメントをもらったのも事実なんですが。

このアルバムは深夜に家人が眠りについたあと出来る限り上げても大丈夫だと思う音量で聴いて楽しんでいるんです。
全くHI−Fi感の無いサウンドがこうも音楽を魅力的に聴かせてくれるとは、印象派画家の絵画をみるような雰囲気が、音で響きで部屋に現れるのです。
きっとギターではなくピアノ伴奏だったら違う気配や響きになるんだろう。黒人のリード奏者にはない霞が棚引くような雰囲気が夜の静けさを一層引き立てます。
ハルはアトランテックレーベルでも相方にジム・ホールを選んでいましたね。
二人の白人奏者をしたから支える黒人のリズム奏者・・・白人だけでは、黒人だけでは表現できない音の音楽の世界があります。

さー片面を聴き終えるとそろそろ眠りにつく時がきました。

JAZZの名盤ではありませんが、私にとっては何時も傍に居てほしい友のような私的名盤であります。


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸

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