”TAKE IT, BUNNY ! ” -Bunny Berigan and his Boys–

”TAKE IT, BUNNY ! ” -Bunny Berigan and his Boys–

EPIC LG 3109


「I Can’t Get Started with You」(言い出しかねて)でアメリカ中を虜にした名曲であり名演奏であります。

バニー・ベリガンが1937年に録音した演奏が収められている。
彼は1908年生まれ。1942年死去とこの世にたった34年しか留まることが出来なかったけれども、この1曲で音楽界に永遠の名を刻むことになりました。
若い頃はベニー・グットマン楽団やトミー・ドーシーで活躍、若くして自己の楽団を持つようになったのだが、病魔には勝つことが出来なかった。
素敵なベリガンのトランペットソロは歌で聴くよりなぜか心に響く。

ベリガンのLPをこの1枚しか持っていないが、この代表曲はRCA盤の30cmSPで持っていんです。
さて、このSP盤がなぜ私の手元にあるのか…昔のお話。
JAZZの好きのお客様とお話をしていると「今度ニューヨークに行くんだ」と。
レコード店巡りをするというので、ニューヨークで一番在庫のあるSPレコード店の住所を伝えて(行ったことないのに知っている)レコードを買ってくれないかと頼んだのです。
今考えれば無謀なお願いでしたが、お客様は即座に「いいよ」と言ってくれ、すぐにリストをお渡ししました。
私のリクエストはビリー・ホリデー/テディ・ウイルソンによる【フォエン・ユア・スマイリング】と、この【言い出しかねて】でした。
数か月後…なんとこの方は、おまけにリー・ワイリーの【シュガー】まで買ってきてくれたのでした。感謝感激雨霰、この時の私の気持ちです
SP盤を割れない様に大切に地球の裏側から持ってきてくれたお客様の「Y様」ありがとうございます。

ところが、話には続きがあって、実はこのSP盤は反っていて再生すると針が飛ぶのです。
ぐっと聴きたい気持ちを抑えて、”とある場所”にしまって保管、その存在を忘れること10年(汗)、SP盤は見事に真っすぐに復元。早速QRKのプレイヤーに盤をセットしてソノボックスのSPカートリッジを溝に導くと…

往年のモノクロ映画を2時間観たような満足感がこの5分の中に潜んでいました。
とても豊かで華やかなそれでいて慈愛のある雰囲気を感じてしまうのはバニー・ベリガンが真の演奏家だからだろう。
年に2回はこのジャケットを取り出してRCAのSP盤で「言い出しかねて」を聴きます。

そしてこのLPジャケット。ソックスガーターをした下着姿の男がトランペット吹く。ここにも煙草とお酒があり素敵な音楽を奏でているのだろう。
猫は相棒なのか、何故か態度がでかいのがイイ。
大きなトランクは旅の途中。勝手な想像だが「男はつらいよ」の車寅次郎を連想してしまうのです。
そして寅次郎と「言い出しかねて」がどうしてもダブるのです。私の勝手な思いですが。


ダイナミックオーディオ・トレードセンター店長・厚木 繁伸

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